大手物流企業で発生したシステム障害、その裏に潜むサイバー攻撃の影
「システム障害」では済まされない、サイバー攻撃の兆候に要注意
2025年7月上旬、国内の大手物流企業にて配送管理システムの大規模な障害が発生し、一部地域で荷物の遅延が相次ぐ事態となりました。表向きは「システム障害」との説明がされていましたが、関係者筋の情報によると、外部からの不審な通信と異常なログイン試行が確認されており、ランサムウェア感染の可能性も含めた調査が進められているとのことです。
このように、企業のITシステムに起きたトラブルが、実はサイバー攻撃の初期段階であることも少なくありません。
なぜ物流業界が狙われるのか?
物流企業は「止まると困る」業界の代表格です。荷物の配送が滞ると、企業間の取引にも影響を及ぼすため、犯人側としては身代金(ランサム)を要求するにはうってつけのターゲットといえるでしょう。
また、サプライチェーン上の情報が集まるシステムは個人情報や契約データなども含まれており、金銭的価値も高い。こうした背景から、攻撃者にとっては非常に「おいしい」対象になっています。
中小企業も他人事ではない理由
今回の事件が大企業で起きたからといって、「うちは規模が小さいから狙われない」と考えるのは危険です。実際には、大企業を狙う前に、その取引先や委託先である中小企業のセキュリティの甘さを突いてくるケースも少なくありません。いわゆる「サプライチェーン攻撃」です。
特に中小企業では、メールを起点とした攻撃やVPNの脆弱性を狙う手口が主流となっており、UTMなどによる入口対策や、不審メール訓練といった地道な備えが今こそ必要とされています。
「気づかないうちに感染」は珍しくない
今回のように、障害の原因がサイバー攻撃であると断定できるまでには時間がかかることもあります。ログの確認や、アクセス権限の見直し、監視体制の整備など、日頃からの備えがあってこそ、迅速な対応が可能になります。
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では今日もセキュアな一日を!