2025.7.15 「教育」こそ最強の防御

セキュリティは「システム」より「ひと」から始めよう

〜 研修で社員の意識を変える中小企業の第一歩 〜

サイバー攻撃の多くは、実は「人のうっかり」がきっかけです。
最新のセキュリティ機器を導入していても、メールのリンクをうっかりクリックしたら終わり。
中小企業にとって一番のリスクは、「社員のセキュリティ意識が低いこと」かもしれません。

◾️だからこそ、「教育」が最強の防御

情報セキュリティ対策というと、高価なソフトや専門知識が必要な印象がありますが、
実は最も効果的でコストパフォーマンスが高いのが “社員研修” です。

「メールの添付ファイルは本当に安全?」
「このUSB、誰の?持ち込んでいいの?」
「退職者のアカウントって、ちゃんと削除されてる?」
こうした基本的な行動ができているかどうかで、被害の確率は大きく変わります。

◾️「やらされ感」ではなく「自分ごと」に

ありがちな失敗は、「社長命令だから受けるだけ」の研修。
社員にとっては「またお堅い話か…」と感じるだけで、すぐに忘れてしまいます。

だからこそ、現場のリアルに寄り添った研修が大切です。
たとえば、
• 実際にあったメール詐欺の事例を紹介
• パスワードを使い回した結果、取引先から苦情が来た例
• SNS投稿がきっかけで情報漏洩した実話 など

「自分にも起こりうる」と感じた瞬間、セキュリティは “自分ごと” に変わります。

◾️まずは小さく始める「5人1グループ」のワークショップ

いきなり全社での本格研修はハードルが高い……
そんなときは、少人数での座談会形式の研修がおすすめです。
「ウチの職場で気をつけるべきことって何だろう?」と、社員同士が話し合うだけでも意識が変わります。

ここで出た意見は、会社のセキュリティルールを整備するヒントにもなります。

◾️まとめ:意識が変われば行動が変わる

IT対策や設備投資ももちろん重要ですが、
それを活かすのは結局、「人の意識」です。
社員一人ひとりが「自分が守る」という気持ちを持てば、
中小企業でも立派なセキュリティ文化を築くことができます。

「セキュリティ研修って、意味あるの?」と感じていた方こそ、
まずは ”気づき” を与える場づくりから始めてみてはいかがでしょうか。

情報セキュリティやITリテラシーに関する研修サービスの導入についても、お気軽にご相談ください。

では今日も、セキュアな一日を!

2025.07.14 「自律型AIボット」が標的型攻撃に悪用?企業に迫る“無限ハッカー”の脅威とは

ここ最近、セキュリティ業界をざわつかせているのが「AIエージェント型マルウェア」の登場です。

セキュリティ企業のSquareX社が発表したレポートによると、ChromeやEdgeなどのブラウザ拡張機能に紛れて、悪意あるAIボットがユーザーの操作を真似たり、勝手に通信を開始したりと、従来のマルウェアでは考えられない「自律行動」が確認されたとのことです。

このAIは、人間のように「目的に応じて柔軟に動く」ことができ、メールから機密情報を抜き出したり、内部の業務ツールを操作したりと、従来のスクリプト型攻撃の枠を超えています。

■ 経営者が注目すべきポイント
1. パターンに頼った防御は無力に
AIエージェント型の攻撃は、既知のウイルス定義ファイルでは検出が困難。人間のように動くため、”ルールベース”の対策だけでは不十分です。
2. 「クリックしない」だけでは防げない
攻撃者はAIに業務メールやチャットを分析させ、「自然な」やりとりで侵入を図ってきます。社員の一瞬の油断が命取りになる時代です。
3. 中小企業も狙われる理由
防御が甘い企業ほど、AI攻撃の“練習台”として狙われやすい傾向にあります。大企業だけの問題と思ってはいけません。

■ では、どう備えるか?

今後ますます進化するAI型サイバー攻撃に対しては、「多層防御」かつ「人の判断力」を高めることがカギになります。
• 次世代型UTM(統合脅威管理)の導入
AI行動に近い異常通信やパターンを検知することが可能です。CheckPoint製のUTMは、特にゼロデイ攻撃にも強い製品として知られています。
• セキュリティ研修の強化
「AIが自動で騙してくる」ことを社員に理解させ、怪しい挙動を“感覚的”に察知できるようにすることが、今後の重要な対策です。

AIが便利になればなるほど、その裏で悪用も進化していきます。
「自社は関係ない」と思っている企業こそ、今一度、自社の守りを見直すタイミングかもしれません。
ご不明な点がありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

では今日もセキュアな一日を!

2025.07.01 無料で始める!中小企業の情報セキュリティ対策5選

「無料から始める!中小企業の情報セキュリティ対策5選」
〜まずは“やれること”から、被害を防ぐ第一歩〜

中小企業の経営者の皆さん、「うちは狙われるほどの情報はないから大丈夫」と思っいませんか?
実はその“油断”こそが、サイバー攻撃の標的になる最大の理由の一つです。

最近のサイバー攻撃は、大企業だけでなく、セキュリティ対策が手薄な中小企業を狙傾向が強まっています。とはいえ、対策にコストをかけられないという声もよく聞きます。そこで今回は、無料または低コストでできる中小企業向け情報セキュリティ対策を5つご紹介します。

【1】パスワードの強化と管理の徹底

安易なパスワード(例:123456、password)は絶対NGです。
英数字・記号を組み合わせた12文字以上の強固なパスワードを推奨します。無料で使えるパスワード管理ツール(例:BitwardenやKeePass)を導入すれば、運用の手間も大幅に軽減できます。

【2】Windowsやソフトの自動アップデートをONにする

脆弱性(ぜいじゃくせい=ソフトの穴)を突かれることが多いため、常に最新の状態に保つことが重要です。特にOSやブラウザ、Microsoft Officeなどは自動更新を有効にしておきましょう。

【3】無料のウイルス対策ソフトを使う

Windowsには「Microsoft Defender」というウイルス対策機能が標準搭載されています。基本的な防御はこれでも十分。ただし、不安な場合は無料のセキュリティソフト(例:Avast、AVG)を併用するのも選択肢です。

【4】怪しいメールを開かない教育

従業員が不審なメールを開かない・添付をクリックしない・返信しないようにするだけでも、攻撃の多くは防げます。月1回の簡単な社内周知や、不正メール訓練サービスの活用が効果的です。

【5】「USBメモリ禁止」などのルール整備

情報漏洩の原因は人が引き起こすケースが多く、社内ルールの整備は超重要です。特に、私物のUSBや私用PCの使用制限をルール化しておくだけでリスクは大幅に軽減されます。

これらの対策は、すぐにでも実施できるものばかりです。大がかりなシステム導入よりも、まずは「やれることをやる」ことが被害を防ぐ一番の近道です。

そして、少し慣れてきたら、UTM(統合脅威管理)機器の導入や、メール訓練・セキュリティ研修なども視野に入れてみてください。当社では中小企業向けに、低コスト・高効果の導入支援も行っています。

「明日はあなたの身に起こるかもしれません。お気をつけください!」
ご不明な点があれば、いつでもお気軽にご相談ください。

では今日もセキュアな1日を!